「おくりびと」の感想 (ちょっとネタバレ) Cinema Kingdom Blog

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映画、国内&海外ソフト、ホームシアター機器、旅行、写真、アニメ「あの花」を肴に綴る徒然雑記

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「おくりびと」の感想 (ちょっとネタバレ)

祝「おくりびと」アカデミー賞外国語映画賞受賞!
で書いた通り、2月24日に朝イチで
映画館まで行ったものの、満員で結局
観れずに帰って来た「おくりびと」のDVDが
昨日の18日到着しました。



ロングラン中の「おくりびと」は、
3月16日付けで公開27週目を迎え、
累計観客動員456万人、累計興収52億円を
突破するメガヒット作となっております。

予想していたことですが、
日本アカデミー賞の最優秀賞の結果と
アカデミー賞外国語映画賞受賞の結果を
DVD内の印刷物や特典映像に反映するのは
間に合わなかったようです。
快挙の結果は、後貼りのシールによって
触れられているのみでした。
どうやら慌ただしく手貼りでもされたらしく、
そのシールは微かに傾いでいます。(苦笑)



(クリックすると大きな画像でご覧になれます)

初回版限定はアウターケースのみで、小冊子や
初回限定用の特典ディスク等は、残念ながら
付いておりません。
この人気では初回版はすぐにハケルでしょうが
この仕様であれば通常版でも大差ないですね。
(大いに不満ということです)





早速、睡眠時間を削って観ました。
なるほど、傑作でした。
間違いなく、ベテラン監督、滝田洋二郎氏の
最高傑作と呼べる作品でしょう。


なにより脚本が凄かった。
人気TV放送作家の小山薫堂氏にとって
これがはじめての映画脚本とのことですが、
無駄や隙のない内容は素晴らしいの一言で、
物語としてのまとまり、完成度の高さは
確かに「ぐるりのこと。」以上かもしれません。
的確かつ簡潔で、ブレがないドラマツルギー
とでも云いましょうか・・・。

例えば、ちょっとネタバレになってしまいますが、
主人公がNKエージェントに勤め始めた初日に、
訳も分からないまま、業務用DVDの撮影に駆り出され
社長命令で否応なく死体役をやらされる羽目になる、
という展開には唸りました。
このシーンで脚本家と監督は、
納棺師という聞き慣れない職業とその内容を
観客を爆笑させながら、同時に簡潔に説明することに
成功しています。
流れで観ているとそう感じないかもしれませんが、
あんなアイデアやシチュエーションは、
凡庸な脚本家にはなかなか思い付かないでしょう。
この手際の良さは、お見事と言うほかありません。

また、この後に続く、「はじめての仕事」が、
死後2週間経った一人暮らしの老人の腐乱死体の納棺、
と云うのもドラマ展開的に上手いなぁと思いました。
いや、常識で考えれば、
あんな状態で見付かった遺体なら、警察と検死官が
死因を調べる為にすぐに運び出してしまうはずで、
部屋にそのまま放置、それを葬儀屋が処理なんてことは
ありえないことでしょう。
葬儀屋なり、納棺師の出番は、遺族が検死後の遺体を
引き取る段になってからのハナシのはずですからね。
でもそんな事は映画を作っている
脚本家や監督なら先刻ご承知のはずなんです。
普通なら、企画段階から何ヶ月、時には何年も
リサーチしているはずですからね。
しかし、そこはあえて嘘を付いて、
葬儀屋や納棺師は時に、痛んだ遺体や
見るもおぞましい遺体も扱わなければならない、
という現実を象徴的に描いてしまう。
それがこういった遺体、死体を扱う職業、業界への
一般人の偏見の源になっている訳で、
それが強いては、納棺師という職業に対する
主人公や妻の心の揺れ、抵抗感の背景にもなって行く
のでありますから、ああいった描写というのは
ドラマ展開上、絶対に外せないですからね。
その後に出てくる「石文」の逸話なども
伏線ぽいとは思いながらも語り口が自然で
なかなかよかったですw。
それから、主な登場人物たちにまったく無駄が無く、
どの人物も重要な形でドラマの展開に絡んでいる点も
非常に感心しました。

最初にも書きましたが、とにかく、
よく練られた、非常に完成度の高い脚本です。
笑える場面、泣ける場面、考えさせられる場面の
バランス、計算が絶妙だと思います。
逆に言いますと、ちょっと整然と几帳面すぎて、
ドラマにも俳優の演技にも演出面でも
遊びや緩さがあまり感じられない点が
最大の難点かもしれません。(苦笑)
この点が「ぐるりのこと。」との大きな違いかなと
思ったりもします。
また、あまり人には知られていない職業や素材を
ドカッと中心に据えてドラマを形成し語ってゆく
という点で、伊丹十三監督や周防正行監督の作品を
彷彿とさせる作風でもあると思います。
とにかく、脚本家小山薫堂氏には今後も注目です。


日本映画音楽の巨匠、久石譲氏の音楽も
いつもに増して心に染みました。
チェロって楽器は素敵な音色ですからねぇ。

主演と企画原案の本木雅弘の演技も
絶賛に値するでしょう。
プロのチェロ奏者という設定上、
冒頭のオーケストラ演奏のシークエンスなど、
劇中でチェロを演奏する場面が何度か出てきますが、
運指や弓の使い方の見事さには驚きましたし、
納棺師になってからの様式美溢れる「納棺の儀」
の所作も美しかったです。
ただ、難を言えば、入社2ヶ月程度の新人納棺師
にしては、その所作の熟練度があまりにも高すぎる
きらいが無きにしもあらずかなと思ったりも
しましたが。(苦笑)

他にもNKエージェントの社長を演じた名優、
山崎努の貫禄とうまさは相変わらずですし、
(山崎さんがいなくなったら、誰がこんな役をやれる?)
笹野高史さん、余貴美子さんの演技もよかった。
また、決してうまい女優だとは思いませんがw、
この作品で微笑む妻役の広末涼子の顔は
アルカイック・スマイルを連想させて綺麗でした。



最後にメーカーに要望なのですが、
アウターケース、スタッフ編とキャスト編に分けた
オーディオコメンタリー、豪華カラー解説書、
アカデミー賞受賞に至るまでの監督やスタッフ、
キャストの姿や談話などを納めた特典映像付のBDを
ぜひリリースして下さい。
日本映画としては初となるアカデミー賞
外国語映画賞受賞作品なんですから、記念に
豪華特典付BD-BOXを作りましょうよ!
このDVDもバカ売れしているでしょうけど、
こんなBD-BOXがあれば絶対、買います!







「おくりびと」公式サイト
滝田洋二郎 - Wikipedia
小山薫堂 - Wikipedia(本作の脚本家)
久石譲オフィシャルサイト -joehisaishi.com-

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[ 2009/03/19 15:45 ] DVD、BD、HD DVD | TB(0) | CM(0)
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