『風立ちぬ』を観ました Cinema Kingdom Blog

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映画、国内&海外ソフト、ホームシアター機器、旅行、写真、アニメ「あの花」を肴に綴る徒然雑記

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『風立ちぬ』を観ました

宮崎駿の5年ぶりの最新作、『風立ちぬ』を公開初日の昨日、
レイトショーで観て来ました。



風立ちぬ 公式サイト
風立ちぬ (宮崎駿の漫画) - Wikipedia
風立ちぬ - Yahoo!映画
宮崎駿 - Wikipedia

零戦の設計者として知られる堀越二郎を主人公に、
不幸で困難な時代の中にあっても、自分が理想とする飛行機作りに
ひたむきに邁進する男の姿を描いた作品です。
実在の人物の経歴が元になっていますが、ヒロインとの恋愛パートは
堀辰雄の小説『風立ちぬ』から着想を得た、まったくの創作だそうです。

全体的には「紅の豚」に日本的メロドラマの要素を加えたかのような作風でしたが、
大正から昭和初期、終戦までを舞台にしている大河ドラマとなっており、
宮崎駿がはじめて手掛けた大人向けアニメ映画という印象で、新鮮でした。

ただ、世間から「巨匠」の認識を受けた映画監督の晩年の作品にありがちな
個人の趣味に走った壮大なプライベート・フィルムといったきらいも多分にあるので、
スリルやファンタジー、胸躍る活劇、勧善懲悪な展開を期待すると
かなりガッカリすると思いますし、幼児から小学校低学年までの子供が観たら
1時間もしないうちに退屈してしまうでしょう。
大人同士のキスシーンが何度も出て来ますし(スタジオジブリ史上初でしょうw)、
正直、子供を連れて観に行くタイプの作品ではまったくありませんので、
そういう親御さんは日本語吹き替え版の「モンスターズ・ユニバーシティ」か
「劇場版ポケモン」にでもどうぞw。
また、(単に時代に忠実なだけですが)男性の登場人物のほとんどがベビースモーカーなので、
禁煙ファシズムに走りがちな嫌煙家にもおすすめしませんw。

「ジブリ」ブランドからか、前作「ポニョ」の初日を越える、
興収200億円を狙える勢いの大ヒットスタートを切ったそうですが、
Yahoo!映画のレビューを見る限り、昨今のジブリ作品ではお馴染みの賛否両論で
評価は最低と最高の真っ二つに分かれています。
主人公の声を、よりにもよって『エヴァンゲリオン』シリーズで知られる
庵野秀明監督が演じている点に最も批判が集まっていたようです。
宮崎監督は過去にも「となりのトトロ」での糸井重里、
脚本・絵コンテ・プロデュースを担当した「耳をすませば」での立花隆、
「崖の上のポニョ」での長嶋一茂と所ジョージと、俳優ではない人を
あえて声優として起用した経歴がありますが、今回はセリフ量も多い主人公に
ずぶの素人である庵野氏を抜擢したのですから、確かにかなり無茶苦茶な話ですよね。

僕も青年期の主人公がはじめて発したセリフには非常に違和感を覚えました。
棒読みで不明瞭な上に、声質も酒焼けしたような中年声でしたからねw。
しかし、意外にも中盤以降はそれほど気にならなくなりました。
堀越二郎という主人公が感情を表に出さない飄々とした男なので、
「こういう喋り方をする男なんだろう」と受け入れられたのと、
後半になるに連れ、庵野氏が下手なりにwちょっとずつ声に感情表現が
乗るようになっていたせいもあるかもしれません。(苦笑)
それと、僕が庵野秀明監督の声や喋り方を何十年も前から知っていたのが
一番大きかった気もします。
始めに庵野を主人公にと言いだしたのは例によって鈴木Pだったらしいですが、
宮崎監督を始め、今作の庵野秀明監督の声を評価しているのは、
普段から庵野氏を知っている内輪の人間が中心のようですからね。
逆に言うと、今作ではじめて庵野氏の声や喋り方を聴いた多くの方にとっては
あの老人声の棒読みは耐え難い体験だったのかもしれません。(笑)

正直、僕も主人公は俳優さんが演じるべきだったと感じます。
ヒロイン菜穂子を演じた瀧本美織さんやその他の俳優さんの演技が
素晴らしかったので、余計そう感じました。
主人公の同僚で親友でもある本庄を演じた西島秀俊を主人公にした方が
観客受けは何十倍も良かったはずです。
その辺りの、観客を置いてきぼりにした、宮崎監督の意向最優先の
偏った判断しかしないのが、最近のスタジオジブリの特徴ですね。
最大の責任者は鈴木敏夫プロデューサーで、
この人は作品の制作中はすべてにおいて「宮さん、宮さん」で、
宣伝の時点になってやっと観客の方を向く感じですからね。
まるで「観客はスタジオジブリを運営して行くための金蔓」としか
捉えていないのではないかと思えるくらいです。
まあ、海外で配給される時はキャラデザに合った俳優さんが吹き替える
でしょうから、国内版だけの問題かもしれませんけどね。


最後に、個人的な感想ですが、監督の前々作の「ハウルの動く城」や
前作「崖の上のポニョ」と比べたら、かなり好印象でした。
飛行シーンや関東大震災の描写のオリジナリティ、そして
頑固にもすべて手書きで描かせている壮大なモブシーンの凄まじさ、
それと風景の時代感、空気感は、さすがは宮崎駿だと感心しました。
後半の『風立ちぬ』を下敷きにしたヒロインとの悲恋パート、
特に結婚式のシーンと初夜のシーンには泣けました。(苦笑)
宮崎駿の最高傑作とまではとても云えませんが、佳作、力作ではあると思います。

惜しむらくは、当時の庶民の困窮、戦争の悲惨さが明確に伝わって来ない点です。
主人公は、旧家か豪農の出身で、東京帝国大学工学部航空学科を首席で卒業し、
大財閥の三菱内燃機製造に入社した俊英なエリートでありますし、
ヒロインの菜穂子も、(当時は死病であった結核を患ってはいたものの)深窓の令嬢
という設定なので、どうも特権階級からの上から目線を感じてしまうのですよ。
鑑賞前は「火垂るの墓」タイプの、時代背景で泣ける作風なのかなと
想像していたのですが、実際はかなり違いました。
まあ、宮崎駿監督自身が零戦の製造で知られる中島飛行機の下請けとして
軍用機の部品を生産していた「宮崎航空興学」の経営者一族の出身で、
戦時中の幼少期にも何不自由なく暮らしていたそうですからねぇ・・・。
そういう意味では、少年時代から飛行機に夢中になる主人公像は、
宮崎監督の少年期の憧憬が下敷きになっているのかもしれません。
まあ、『風立ちぬ』的な部分は、おそらく青春時代の妄想の産物でしょうがw。


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さて、作品には直接関わりがないことですが、
現在、宮崎駿監督が偏った政治発言をしたと話題になっています。

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「慰安婦問題で日本は謝罪・賠償すべき」 宮崎駿監督のインタビュー記事が物議 : J-CASTニュース
(以下転載)

新作アニメ映画「風立ちぬ」公開を控えた宮崎駿監督(72)が、「慰安婦問題で日本は謝罪して賠償すべきだ」などとインタビュー記事で発言し、物議を醸している。
この記事は、事務所のスタジオジブリが2013年7月10日から全国の書店で配布した無料の小冊子「熱風」7月号に載せられている。

「領土問題も折半か共同管理を提案したらいい」
冊子がほしいと要望が多いため、ジブリが18日にホームページ上でPDFにして緊急配信したところ、ネット上で、大きな話題になった。
7月号は、「憲法改正」特集を組んでおり、宮崎駿監督は「憲法を変えるなどもってのほか」と題した記事で談話を載せている。
そこで、宮崎監督は、日本は戦争中に近隣諸国に酷いことをしており、戦争放棄をうたった憲法第9条などを変えることには反対だと訴えた。そして、「選挙をやれば得票率も投票率も低い、そういう政府がどさくさに紛れて、思いつきのような方法で憲法を変えようなんて、もってのほか」と切り捨てた。
さらに、宮崎監督は、韓国や中国を想定しているらしく、慰安婦や領土についても、踏み込んだ発言をした。
「慰安婦の問題も、それぞれの民族の誇りの問題だから、きちんと謝罪してちゃんと賠償すべきです。領土問題は、半分に分けるか、あるいは『両方で管理しましょう』という提案をする。この問題はどんなに揉めても、国際司法裁判所に提訴しても収まるはずがありません」
また、宮崎監督は、「こんな原発だらけの国で戦争なんかできっこない」として、日本は、衣食住などを自ら賄うよう産業構造を変えていくことの方が大事だと主張した。そうすると、人口は3分の1ぐらいが適正で、アニメ産業も今後は成り立たなくなると自虐的な予測をしている。
こうした主張に対し、ネット上では、「私もそう思う」「正直でいいじゃん」などと肯定的に受け止める向きもある。

ジブリ「書かれていることがすべてです」
しかし、宮崎駿監督への異論は多く、「日韓基本条約は無視ですか(*^^*)」「全く現実的じゃない」「左翼系によくみられる思想だな」といった書き込みが相次いでいる。
ネット上で異論も多いことについて、ジブリの広報担当者は、「『熱風』に書かれていることがすべてです」と取材にコメントした。そうしたのは、取材が多くて事務所では対応しきれなくなったため、取材を受けないことになったからだと説明した。
事務所などにどのくらい意見が来ているかも答えられないという。
ただ、今回なぜ「憲法改正」特集にしたのかについては、東京新聞の2013年7月19日付記事にあった通りだとした。記事によると、スタジオジブリのプロデューサー鈴木敏夫さん(64)が、21日投開票の参院選を前に旗色を鮮明にしようと発案した。実際、鈴木さんも、「9条 世界に伝えよう」という談話を寄せている。記事では、ジブリ出版部が「参院選の投票日前に読んでほしい」と呼びかけていた。
鈴木さんは談話で、「風立ちぬ」は戦争に関わる映画ではあるものの、「戦闘シーンは出て来ません」と強調している。これに対し、映画が20日に公開されることから、ネット上では、「熱風」の特集は話題作りではないのかとの憶測も出ていた。
もし、映画に合わせた政治的メッセージなら引かれてしまうことにならないのか。
この点について、ジブリの広報担当者は、「映画とは関係なく特集を組んでおり、結びつくものではありません」と説明した。映画公開が参院選前日であることについては、「数年前から計画しており、参院選に合わせたものではありません。それは、まったくの偶然です」と言っている。
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またぞろ鈴木敏夫プロデューサーが仕掛け人だよ・・・。

まあ、監督の経歴を見れば左寄りの人であることは明白ですが、
なにもこんな時期にここまで踏み込んだ談話を進んでネットに上げる必要などないでしょう。
「憲法9条の改正」の是非については内政ですから問題ありませんが、
外交問題にまで踏み込んだ発言をするのは不適切極まりないと思います。
監督は世界的に有名なアニメ作家で、中国や韓国にもファンは多いはずです。
特に、日本政府が存在自体を認めていない「慰安婦問題」で
「日本は謝罪・賠償すべき」などと発言したら、その影響は韓国だけに留まらず、
世界的に「韓国の主張通り、性の奴隷だった従軍慰安婦は存在した」と認知されてしまう危険や、
情報操作に利用される危険があります。浅い知識しかないなら黙っていて欲しいですね。
領土問題についても認識が甘すぎるでしょう。半分与えたら、もっととなるのは明らかです。
内輪の飲み会でどんな話をしようと勝手ですが、
金や領土拡大目当てで反日活動を活発に行っている国家から、
都合の良いように利用されてしまう危険が充分にあるのですから、
この手の外交についての政治発言は控えるべきだと思います。
世界的に最も有名な日本人の一人であるという自覚と責任を
もっと持っていただきたいものです。(鈴木Pもな!)


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[ 2013/07/21 11:57 ] 映画 | TB(0) | CM(3)
わたしも初日の初回を見ました。
音声がモノラルでしたね。
デジタルサラウンドに慣れつくした耳に、とても心地よかったです。
[ 2013/07/21 12:28 ] [ 編集 ]
モノラルサウンドは別に良かったのですが、
人の声によるSEってのは、違和感ばかり感じてしまって
マイナスだったと思います。
監督の周りはイエスマンか、内輪受け最優先の鈴木Pなので
こんなことになってしまうのでしょう。
天皇と呼ばれた黒澤明監督の晩年を思い出してしまいます。
まあ、財産は宮崎さんの方が圧倒的に上でしょうがw。
[ 2013/07/21 13:19 ] [ 編集 ]
人の声の効果音、戦闘機のエンジン音と震災の音に集中してるんですよね。開発を支えていた人や死んでいった人の声とか、そういう想いが込められているそうで、私は非常に面白く感じていました。

確かに黒澤明の後期の作品に近づいてきました。ただもうこの監督に関しては、観客のことなど無視して、どんどん個人的な映画を作ってもらいたいと思ってます。私はどこまででも付いていくので…。

押井守、宮崎駿、庵野秀明の3人に関しては、とことん好きな映画を作って頂きたい(笑)。
[ 2013/07/22 00:32 ] [ 編集 ]
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