『黒部の太陽』と『栄光への5000キロ』の感想 Cinema Kingdom Blog

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映画、国内&海外ソフト、ホームシアター機器、旅行、写真、アニメ「あの花」を肴に綴る徒然雑記

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『黒部の太陽』と『栄光への5000キロ』の感想

9月8日(土)、錦糸町駅前の「楽天地シネマズ錦糸町」で
『黒部の太陽』と『栄光への5000キロ』を観て来ました。



裕次郎の夢 | 銀河のオススメ | チャンネル銀河
黒部の太陽 - Wikipedia
栄光への5000キロ - Wikipedia

幻の超大作 『黒部の太陽』 Cinema Kingdom Blog
『黒部の太陽』、『栄光への5000キロ』全国チャリティ上映 Cinema Kingdom Blog

初見であるものの、『黒部の太陽』のストーリーについては
熊井啓監督の著作『黒部の太陽 ミフネと裕次郎
に収録されていた完全版の脚本をすでに読んでおりましたし、
フジテレビ開局50周年記念ドラマとして2009年3月に2夜連続で
放送された、香取慎吾、小林薫主演のスペシャルドラマ版も
録画して観ておりましたので、知っていました。
一方の『栄光への5000キロ』の方は、あらすじを読んだ程度で
内容に関しての知識はほぼ皆無でした。

『黒部の太陽 完全版』は確かに労作、大作でありました。
当時、三十を超えたばかりの若造であった石原裕次郎が、
よくもこれだけのスケールの作品を創れたものだなと、
その点は、ほとほと感心致しました。
悪名高い五社協定による妨害や、莫大な製作費集めなどで、
想像を絶する苦労があったはずです。
また、熊井啓監督の重厚で風格のある演出も素晴らしかったです。
敗戦から11年しか経っていない1956年に、こんな難工事に挑んだ
日本人たちがいたんだと思うと誇らしくなりました。
ただし、今日の映画のテンポ、リズムに慣れている身からすると
語り口が冗長気味だと感じる箇所も正直ありました。
しかしまあ、点数を付けるとすれば75点から80点くらいは
あげたくなる、けして悪くはないデキでした。
役者では、裕次郎の父親役の辰巳柳太郎が儲け役でしたが
なんと云ってもトンネル貫通シーンの三船さんの演技が
素晴らしすぎました。
あの数分間だけで、わざわざ観に行った価値がありました。


『黒部の太陽』の翌年、1969(昭和44)年に公開された
『栄光への5000キロ』も労作、大作と呼ぶこと自体に
なんの躊躇はありませんが、いかんせん、ドラマ部分が酷かったw。
カーマニア、カーレース・ファンが観れば「すごい映画だ!」
となるのかもしれませんが、裕次郎ファンですらない僕が観るには、
175分の本編は、かなり退屈で長かったですw。

原作は1966年のサファリラリーにおいて
日産チームの監督としてクラス優勝、チーム優勝を果たした
笠原剛三氏(映画では後に監督として大成する伊丹十三が演じた)
の「栄光への5000キロ 東アフリカ・サファリ・ラリー優勝記録」
だそうですが、映画としての元ネタは、1966年に公開された
ジョン・フランケンハイマー監督の65mmシネラマ作品、
「グラン・プリ」(主演:ジェームズ・ガーナー)でしょう。
そう言えばこの映画は、『栄光への5000キロ』にもチョイ役で
出演している三船敏郎にとって、初のハリウッド進出作品でした。

監督は、「銀座の恋の物語」(1962年)など、
裕次郎と浅丘ルリ子のゴールデンコンビ作品を数多く撮り、
後に「キタキツネ物語」(1978年)や「南極物語」(1983年)
を大ヒットさせた蔵原惟繕が担当しています。
僕からすると作家性よりも職人の印象が強い監督さんですが、
独立系の映画監督としては最も成功された演出家さんでしょう。
本作には、「モンテカルロラリー」、「日本グランプリ」、
「サファリラリー」のレースシーンが登場しますが、
車載カメラを中心にしたレースシーン自体の演出は、
なかなか見応えがありました。

ただ、固定相場制の下、1ドル360円だったあの当時、
庶民にとって長期の海外旅行など夢のまた夢だった時代に
欧州やアフリカで長期ロケを行い、しかもカーレースが主題の
長編映画を撮ろうってんですから、始めからかなり無茶な企画
としか言いようがありませんw。
すでに斜陽化が始まっていた日本映画界の状況から言って
大手の映画会社なら、まず絶対手を出せない素材でしょう。
それを実現させてしまった当時の裕次郎さんの人気と手腕は
大したものだと感心しますが、同時に「どんだけ湯水の如く
金を使ったんだよ」とも思いましたw。
当時の興行成績までは知りませんが、おそらく、
「労多くして功少なし」の典型で、製作費の回収すら
難しかったのではないかと想像します。

『栄光への5000キロ』は、全編、
石原裕次郎という大スターを観るための映画でした。
しかし、現代からみると特に演技力が優れていた訳でもなく、
ルックス的にも超イケメンというわけでもない裕次郎氏が
なぜ、あれほど当時の庶民に愛された大スターだったのか、
残念ながら僕にはまったく理解が出来ませんでした。
僕らの世代では、裕次郎さんはTVアクション刑事シリーズの
管理職で、番組の終わりに苦虫を噛み潰したような表情で
窓の外を眺めている、なぜかまぶたが黒い、渋いオヤジ、
程度の認識しかないのです。(苦笑)
亡くなったのが52歳と知って「そんなに若かったんだ」と
今更ながら驚いています。
昭和の中期に活躍された俳優、女優、歌手の中には、
こんな「時代に愛された大スター」が何人かいらっしゃいます。
裕次郎さんはその筆頭、典型という感があります。
現在、十代、二十代の方がこの二作品を観たらどう感じるのか、
(大凡の想像は付きますがw)興味が沸きますね。



映像と音については、予想以上に良好でした。
目立った傷や退色は皆無でしたし、音もクリアでした。
デュープ・フィルムであんなに鮮明ということは
もしかしたら、今回の公開を機に、石原プロが
NHKかイマジカ辺りに完全レストアを依頼したのかもしれません。
だとしたら、こちらを含め全国チャリティ上映用のフィルムは、
デジタル化を経て修復されたマスターから
新たにプリントされたものということになります。
(まあ、44年ぶりの公開なのですから、どちらにせよ
 ニュープリントであることは間違いありませんがw)

8日(土)の客の入りはそこそこで、
客席の6割程度は埋まっていたように思います。
想像通り、観客は40代から60代の方が中心でした。
『黒部の太陽』の終盤で、僕の席から三つ、四つ左隣に
座っていらした、60代だと思われるご夫婦の旦那さんの方が、
ハンカチを取り出して盛んに涙をぬぐっておられたのが
印象に残りました。
特段、泣けるようなシーンではなかったので、
黒部ダム建設か、映画版の制作に携われた方(ご本人)か、
そのご家族、ご親族の方なのかなと想像しました。
古い映画を小屋(映画館)で観ていますと、
時々こんな情景に遭遇します。


実は、今年の3月にNHK BSプレミアムにて『黒部の太陽』と
『栄光への5000キロ』の海外用短縮版が二夜連続で放送
されております。
迂闊にも僕はこのお宝放送の事を最近まで知らず、
両作品とも録画しておりません。(涙)
ただ、石原プロモーションが創立50周年を迎える2013年に
両作品初のDVD化が決定しているそうです。
その際は、ブルーレイでも出していただきたいものです。
まあ、それでも買うのは『黒部の太陽』だけでしょうが。(苦笑)

『黒部の太陽』を観たら
また、立山黒部アルペンルートに行きたくなりましたw。

飛騨高山、白川郷、金沢、立山黒部アルペンルートへ Cinema Kingdom Blog
旅から戻りました Cinema Kingdom Blog


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[ 2012/09/15 06:34 ] 映画 | TB(0) | CM(4)
初めまして、茅ヶ崎と申します。
偶然このサイトを見つけ、書き込まさせて頂いております。

自分も映画好きで、ささやかながらホームシアターがあり、ブルーレイなどを集めております。そして先日、「あの花」を輸入盤ブルーレイで見て大いに気に入り、貴サイトを見つけた次第です。

『黒部の太陽 完全版』を劇場でご覧になったのですね。
この映画、自分の「これを見ないと死ねない映画」リストの1作で、見たくて仕方のない映画です。名古屋圏に住んでいるので、こちらに来た際には見に行くつもりです。

先日BSプレミアムで放送された140分のカット版はブルーレイに録画して見ました。しかし1時間近くカットしていることもあり、シーンのつながりに不自然さを感じるカットもあったため、完全版の上映を切望しておりました。

「あの花」の劇場版公開も楽しみにしております。
書き込み失礼いたしましたm(__)m
[ 2012/09/15 20:19 ] [ 編集 ]
お返事が遅くなり申し訳ありません。
映画、ホームシアター、BD、そして「あの花」と
趣味がピッタシで、勝手にシンパシーを感じてしまいますw。

「黒部の太陽」ですが、
愛知県でも9月、10月に四カ所で公開のようですね。
http://www.ch-ginga.jp/special/yujiro_tokai.html#aichi
ぜひご覧になっていただきたいです。

米国版の「あの花」BDは、
なぜかamazon.comでは直接販売しておらず、
発売後にマーケットプレイスに出品されただけでした。
僕は国内盤を買っていたのでこちらでも触れませんでしたが
欲しい方は日本語、日本円で買える
「輸入盤DVDオンラインショップ:DVD Fantasium」
に注文されるとよろしいでしょうw。

AnoHana: The Flower We Saw That Day: Complete Collection Premium Edition (Blu-ray/DVD)
あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。:コンプリート・シリーズ・プレミアム・エディション (2011)
http://www.fantasium.com/detail.phtml?ID=ANI88193

全話収録のBD-BOXが、現時点で「¥5,669」だそうです。
およそ、国内BD一巻分の定価程度で、全話分が買えますw。
国内盤で面白かった特典CDや全話分のコメンタリーが
収録されていないのが難ですがw・・・。
[ 2012/09/16 07:28 ] [ 編集 ]
>岩窟王さん。

コメントありがとうございますm(__)m
こちらこそ、好きなものが共通しているようで嬉しいです。

「あの花」北米盤BD-BOXは、お察しのとおりDVD Fantasiumで買いました。同時期に「インフィニット・ストラトス」北米盤、「まどか★マギカ」イタリア盤などもまとめて買っているのですが、輸入盤は価格が安い分特典は少ないですよね。それでも、本編ディスクが安いのはやはり魅力です。

『黒部の太陽』は東海地方では秋公開なのですね。
見に行きます。

先日大阪で『月世界旅行 カラー復元版』を見て、翌日は三重で『バイオハザードⅤ』を見ているような私ですが、良ければ今後も書き込みさせて頂こうかと思っておりますm(__)m
[ 2012/09/16 08:56 ] [ 編集 ]
映画のために大阪まで行かれるなんてすごいですね。

コメントのお返事が遅れることが多いかもしれませんが(汗)、
今後ともよろしくお願い致します。
[ 2012/09/16 13:08 ] [ 編集 ]
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